新型コロナウイルスの克服と免疫、そしてワクチン
新型コロナウイルスは人類が初めて接する外敵なので、今のところ我々人類側にウイルスの情報がなく一方的な攻撃にさらされています。これになんとか耐えていけばやがて免疫が我々を守ってくれるはずです。そして一定割合の人が集団免疫を獲得すれば、ウイルスは自然に収束していくことになります。このブログを作成中の7月下旬時点で感染者数の再燃が起こっておりマスコミが連日騒いでいますが、死者数や重症者数は下げ止まっています。ここは集団免疫獲得の時期と前向きに捉えて耐えるべきでしょう。スペイン風邪やSARS,MARSはどれも広範囲に感染拡大した後に収束を見ましたが、これは多くの人が一度これらのウイルスに感染し集団免疫を持ったからなのです。最近になって新型コロナウイルスは弱毒性なので自然免疫で治癒してしまう割合が多いため抗体を産生する獲得免疫の出番がなく、よって集団免疫もないとする説も出ていますが、それはそれで人類側にとって受け入れることができる説です。
人類がウイルスを克服するための免疫を獲得する手段は2つあります。その一つは実際に感染し免疫を獲得することで、もう一つはワクチンを接種することです。どちらも感染することは同じですが、ワクチンはわざと感染する行為ということです。ワクチンの歴史は、18世紀末に英国のジェンナーが牛痘の膿を人間に応用し二度と天然痘に感染しない事実を証明したことに始まります。その後パスツールが、培養した病原体を弱毒化し接種する応用の道を開きさまざまなワクチン開発につながっていきます。先日英国のメーカーが開発中の新型コロナワクチンが今秋にも実用化されるというニュースが届き、また日本を含む諸外国でも開発が進んでいます。人類の英知に期待し、希望を持ってがんばりましょう。 院長
2020年07月24日 21:15