2024年、日本政府は医科、歯科、薬局、介護施設などすべての医療機関の医療従事者の賃上げを目標に、“ベースアップ評価料”を新設しました。これは一時的な給付金ではなく基本給のアップを図るための制度で、毎年の定期昇給にプラスして固定給の増額を後押しする内容となっています。正社員だけでなくパート、アルバイトの方も対象となります。
この背景には日本全体で賃上げの動きが広がる中、コロナ禍を乗り越えてきた医療従事者の待遇を少しでも改善し人材確保を促進していこうという日本政府の方針があります。この制度は医療従事者にとっては基本給の引き上げという大きなメリットがありますが、医療機関にとっては今後の固定給与のコストが上昇し、手続きも煩雑といったデメリットもあり二の足を踏む医療機関が大半です。各医療機関の任意の届け出制となっているため、11月時点で三木市内の歯科診療所の届け出件数はわずか10%程度にとどまっています。
患者さんの負担は10円以上増えることになりますが、しかし長期的な視野で見るとそれぞれの医療機関で熟練した医療従事者の定着率が向上し、結果として患者さんへの質の高い医療の提供につながっていくものと思っています。以上により当院は働き方改革の一環として、そして医療の質向上の目的でベースアップ評価料の届け出を行っております
。何卒ご理解をお願いいたします。 院長
2024年11月02日 09:47