玉岡歯科・矯正歯科

厚労省の定める『口腔管理体制強化』『医療安全対策・感染対策』『在宅療養支援歯科診療所』などの施設基準をクリアしています。

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乳幼児の歯ブラシによるのど突き事故に気を付けましょう

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 今年6月に消費者庁が、過去5年間に起こった歯ブラシによる乳幼児のど突き事故120例の事故情報を報告しています。それによると年齢別では1歳児が48例で最多、次いで2歳児が32件、3歳児が23件と9割弱が3歳児以下となっています。原因としては歯ブラシをくわえたまま歩くなどの転倒が60%と最多で、衝突11%、転落10%などです。治療経過については特に治療を必要としなかった事例と即日治療終了が合計35%でしたが、入院を必要とした事例も22%発生しています。中には頸動脈(けいどうみゃく)の損傷が疑われ気道閉塞の可能性があるためI   C   U(集中治療室)に数日間入院した事例も報告されています。
 このような事故防止のためには保護者がそばで見守り、床にすわらせて歯みがきをさせてください。歯ブラシを口にくわえたまま立ち上がったり歩き回ったりする時に転倒するとケガの原因になります。その際ソファやイス、クッションの上など不安定な場所は避けましょう。またのど突き防止対策を施した子ども用歯ブラシも市販されています。歯みがきの習慣づけのための歯ブラシと保護者が仕上げみがきする歯ブラシを使い分けて、使用後は子どもの手の届かない場所に保管してください。
 むし歯や歯周病の予防に歯みがきは大切な生活習慣であり、もちろん子どもにとっても自分で歯みがきの習慣を覚えたり保護者に仕上げみがきをしてもらうことは大切なことです。しかしこういった歯ブラシによる事故にはくれぐれも気を付けたいものですね。 院長
 
のど突き防止&歯みがき習慣付け用乳幼児歯ブラシ  当院価格1個150円(税込)です
 
2021年08月06日 19:29

アルツハイマー病と歯周病菌の深い関係

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先日アルツハイマー病の治療薬「アデュカヌマブ」をアメリカの製薬会社「バイオジェン」と日本企業の「エーザイ」が共同開発したというニュースが入ってきました。アルツハイマー病の原因はアミロイドβ(ベータ)という異常なたんぱく質が脳細胞に沈着し脳細胞を破壊していくことによって進行していくことが解明されていますが、この新薬はそのアミロイドβの沈着を阻害し神経細胞の破壊を防ぐとされています。日本でも厚労省で承認に向けて診査中ですが、報道によると年間約600万円の高額な費用がかかりそれを生涯投与し続ける必要があるそうです。仮に保険承認されても3割負担の人で年間180万円、つまり月額15万円の支払いを生涯続けていくことになります。どうやらこのままではすべての人が恩恵を受けれそうになく、今後の行方が注目されます。
一方九州大学歯学部の研究チームが、これまで脳内だけで産生されるとされてきたアミロイドβが、実は全身の臓器で作られていることを発見しました。さらに全身の臓器で産生される過程で、歯周病菌であるジンジバリス菌が深く関与していることも発見しました。つまりジンジバリス菌が血流に乗って長期的に体内をめぐり、さまざまな臓器で慢性炎症を引き起こすことによって全身でアミロイドβが産生され、それが脳に運ばれて蓄積していく仕組みを解明したのです。これらの一連の研究成果は国内外から注目されています。
冒頭に挙げた認知症の決定的な治療薬が私たちの間で普及するのはまだ先のことかもしれません。しかし歯周病菌とアルツハイマー病の深い関係性が解明されてきたことを考えると、日常の口腔ケアが非常に大切であることがわかります。新薬の開発と普及をただ待つだけではなく、毎日の丁寧なブラッシングと同時に定期的な歯科医院での口腔ケアを継続し、歯周病とともに認知症の予防にもつなげていただきたいと思います。 院長
 
2021年06月13日 17:37

オリンピック・パラリンピックと歯科

5月上旬の現時点で、新型コロナウイルス感染症の拡散による緊急事態宣言が兵庫県を含む4都府県に発令中です。平和の祭典東京オリンピック・パラリンピックの開催がかなり不透明な状況になってきましたが、7月には状況が好転していることを願います。
閑話休題。スポーツアスリートの育成と歯科には密接な関係があるのをご存じでしょうか。日本では1988年のソウルオリンピック以降、オリンピック・パラリンピック代表候補選手に対する歯科健診が始まりました。現在候補選手に対するメディカルチェックには、内科、整形外科、そして歯科の3科が義務づけられています。
歯の咬合力(噛む力)と運動能力の関係を調査した結果、咬合力が強くしっかり噛める選手のほうがスポーツ能力テストのあらゆる項目で良い成績であることがわかっています。つまり有望なアスリートを育てるためには歯科医学からのサポートが重要になってくるのです。具体的には、咬合が確立していないジュニアの時代から食育と歯科の連携の中でよく噛んで食べることを教育し、また咬合力トレーニングによって顎骨の発育を促します。ユース時代になればパフォーマンスに悪影響するむし歯や歯周病といった歯科疾患に対する指導や、スポーツ外傷に対するマウスガードの普及啓発が必要です。さらにトップアスリートの段階になれば、健康な歯と咬合による体幹や上下肢など遠隔筋の活性化効果や、パフォーマンス能力向上のためのマウスピースを活用し、最終的にメダル獲得を目指していくという長期的ビジョンに立ったサポートの実行が必要です。
歯科の立場から言えば、世界の強豪アスリートに最後に競り勝つためのカギは健康な歯と顎骨と咬合です。スポーツ観戦の際にこういった視点から観察してみると、意外と面白い発見があるかもしれませんね。 院長
2021年05月02日 14:19

国会で質疑 「歯科ではコロナ感染は発生していない」「コロナ感染予防は口腔ケアが重要」

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3月19日の参議院予算委員会で「国内の歯科で歯科治療を通じてのコロナ感染が1例も発生していないのはなぜ?」との質疑が交わされ、答弁に立った田村厚労大臣が「以前から歯科の感染予防対策は様々な手段が講じられており、高いレベルに保たれているため」という主旨の答弁をしました。また、「コロナ感染症の重症化予防に口腔ケアが重要であるとのデータ報告が世界中から多く出てきているが、見解は?」との質問に、西村コロナ担当大臣が「コロナ感染症はもちろんだが、全身の疾患の予防に口腔ケアが重要であるという認識である」と応じました。
以前から本ブログで述べてきたことが国会で議論され、そして政府が同一の認識を示したことは喜ばしいことです。今後こういった知見が多くの方々に伝わっていくことを願います。 院長
2021年03月28日 10:17

昭和初期・新開地の映画館プログラム  〜玉岡忠大コレクションから〜

神戸映画資料館
「神戸映画資料館」にて、院長亡父・玉岡忠大コレクションの中から昭和初期の新開地映画館プログラムの展示が開催中です。
2021年03月11日 18:58

歯科医院でコロナ感染が1例もないのはなぜ?

1月に吉村大阪府知事がツイッターで「大阪府には5500軒もの歯科医院があるが、新型コロナのクラスター発生はゼロ。歯科医院は利用者がマスクをできない環境にあるにもかかわらず、驚くべき結果が出ているのは感染予防対策のたまものと思う。専門家には分析してもらいたい」という趣旨の発信をしました。確かにそのコメントのとおりで、3月時点においても依然として日本国内で歯科治療を通じての新型コロナ感染の発生は1例も報告されていないのです。なぜなのでしょうか?
その理由は、歯科医院では過去のウイルス性肝炎、HIV、新型インフルといった感染症の経験を経て、新型コロナが出現するはるか以前より標準予防策(スタンダード・プリコーション)を徹底しているからです。スタンダード・プリコーションとは、受診者の感染の有無にかかわらずすべての受診者が何らかの病原性微生物を保有しているものと想定し、日ごろから感染予防対策を標準レベルまで引き上げて受診者全員に対して実行するという考えです。具体的にはマスクやゴーグルを常時装着することや頻回の手指消毒、口腔に触れるごとのグローブの交換、オートクレーブ(高圧蒸気滅菌器)による器具の滅菌や使い捨て材料・器具の使用、ハンドピース類の1回ごとの消毒、口腔外バキュームの使用といったさまざまな感染対策を講じていることが挙げられます。そういえば確かにコロナ以前には、歯科を除く他の診療科では必ずしもマスクやグローブを装着して診察する必要はありませんでした。
以上のことから歯科医院では新型コロナウイルスに対しても感染リスクが低く、安全な場所であると評価されるのです。むしろ感染を恐れるあまり受診を控えてしまうことによって、本来治療を要する歯周疾患やむし歯が悪化してしまうほうが避けるべきことですね。今後切り札となるワクチンによってきっと好転の兆しが見えてくるものと期待します。院長
 
2021年03月07日 08:36

創作オペラ「千姫」

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2000席超の大ホールやイベントホールを有する播磨最大のコンベンションセンター「アクリエひめじ」が今秋姫路駅前にオープンします。そのこけら落とし事業として12月11日(土)・12月12日(日)の両日、創作オペラ「千姫」が上演されます。原作は院長の実姉である作家・玉岡かおるの「姫君の賦」です。写真は清元秀泰姫路市長、作曲家の池辺晉一郎氏と原作者玉岡かおるの新春座談会です。乞うご期待。

2021年02月25日 17:46

ワクチンはコロナ制圧への“切り札”

 人類史にその名を刻んだ新型コロナウイルスの襲来から1年以上が経過しました。読者へのポジティブな発信を模索する中、昨年本ブログや広報みきコラムなどで世界各国で急ピッチで進むワクチン開発について触れました。その後数か月を経ていよいよ日本でもワクチン接種が開始されようとしています。
 人類がウイルスを克服するための免疫を獲得する手段の一つは実際にウイルスに感染し免疫を獲得することですが、最近発表された調査結果では日本人の抗体保有率はわずか1%以下で、大半の人が免疫を獲得していないことが明らかになりました。そうであれば、もう一つの手段であるワクチン接種がパンデミック終息への重要な切り札になってきます。ワクチン接種はあくまで個人の自由意志であり、また副反応などの報道に対して不安を抱かれる人もいますが、ワクチン接種は自分だけのためではなく、家族や周囲の人や他人のため、そして人類のためという意識を持って判断したいものです。
 3月からは400万人以上の医療従事者がワクチン接種を受ける予定ですが、その中には私たち歯科医療従事者も含まれています。これまで日本国内の歯科医院で歯科治療を通じての新型コロナウイルス感染は一例も報告されておらず、感染対策に精通し対策を実施している歯科医院は安全な場所であることが認知されています。その上さらに私たち歯科医療従事者がワクチン接種を受けることによって、これまで以上に皆様に安心な気持ちで歯科医院を受診していただけるものと思います。院長
 
2021年02月22日 10:10

災害時にこそ大切な口腔ケア

甚大な被害が発生した東日本大震災から来月でちょうど10年になります。死者約1万6000人、行方不明者は現時点でいまだに約2500人強という未曽有の大災害でした。以前本ブログや広報みき誌上で、身元不明遺体の身元確認に貢献した歯科医師の活動について述べました。今回は“震災関連死”と口腔ケアの関連性について詳述します。
1995年の阪神淡路大震災後から“震災関連死”という言葉がクローズアップされました。阪神淡路大震災では約6500人弱の死者を出しましたが、そのうち圧死などの直接死は約5500人で、それ以外の原因で震災後2か月以内に死亡した約900人強の方々が“震災関連死”と言われます。東日本大震災においても震災関連死は約3800人に達しました。その後の調査で震災関連死の大半が65歳以上の高齢者で、原因の約4分の1を占めたのが肺炎だったということがわかっています。極端な水不足の避難所生活の中で口腔ケアの不良が要因となり、誤嚥性肺炎を引き起こしたものと考えられています。震災発生直後には口腔清掃にさえ手が回らない状態が何日間も続き、歯ブラシも避難所にまったく届かず、また水不足の劣悪な環境の中できっちりとした口腔ケアが実行できないなどの理由によって、口腔内の細菌が爆発的に増殖してしまったことが容易に想像できます。
自然災害は今日明日にも私たちの身に起こるものと思っていなければなりません。もし万一私たちが避難所での生活を余儀なくされた場合でも、日ごろから口腔ケアの意識を高めておくことによって誤嚥性肺炎の発症を防ぐことができます。普段からかかりつけ歯科医院での定期健診を励行し、口腔ケアのスキルを身に着けておくことが大切ですね。院長
 
2021年02月22日 09:42

広報みき2月号

2月号広報
広報みき2月号のコラムは、医療費控除と歯科治療について掲載しています。
2021年02月05日 12:16
玉岡歯科医院 〒673-0431
兵庫県三木市本町2-6-18
0794-82-9002 [診療時間]
09:00~12:30
14:00~18:30
[休診日]
木・日・祝日、土曜午後

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